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陽だまりの仮面 -嘘-

第10章 初デート

あたしの腕を振り解く事なく、そのまま静かに思う本を物色してはパラパラと捲る花木君の横で

ドキドキしながら全く分からない洋書を手にしては、真似してパラパラ捲ってみたりするけれど


やっぱり、さっぱり分からない。



「これなら、楽しく読めるかも?」


「えっ、?」



首を傾げながらパラパラ適当に本を捲るあたしの目の前にスッと差し出された



【小惑星の秘密】




「………これって…」



読むというか…

所謂、“写真集”的な扱いを受ける本ですよね?



「それ、何気に僕、お気に入りなんです」


そう言って微笑する花木君。



ふーん……?



惑星とかあまり興味を持った事が無いけれど、花木君が“お気に入り”と言うのならば見ないわけには行かない。


寧ろ



見なきゃ!!



という使命感にさえ駆られる。



完全なる邪心の塊でパラパラと捲ってみると



「あっ……、」



声が漏れてしまうくらい、綺麗な惑星が2ページに渡り映し出されてて。



そのページに一気に吸い込まれた。



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