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陽だまりの仮面 -嘘-

第10章 初デート

それは、蒼く輝くマーブルの球体で。

惑星の名前は、『CFBDSIR2149』

その名前に何の意味があるのかは分からないけれど、所謂、浮遊惑星。

太陽系最大の木星より4倍もの大きさを持ちながら、蒼く輝く惑星。


小さな星をバックに蒼い世界を球体で現し、果てしなく広がる宇宙の中で蒼き輝きを放つ惑星。


その姿は、何とも言えないくらい綺麗で、壮大で。


当然、惑星の図鑑だから他にも沢山色々惑星が載ってるんだけれど

他の惑星には興味がなくて。


ただただ、この蒼い浮遊惑星のページを見過ぎて穴が開くんじゃないかってくらい、見入ってしまって


いけないんだけど、完全、自分の世界。


花木君が隣りにいる事すら忘れてしまいそうになる。





――――けれど。




ナイスなタイミング。



「やっぱり、その惑星が気に入りましたか?」



絶妙なタイミングで隣りから花木君の声が降って来て。

一瞬の間に、蒼い世界にすっぽり入ってたあたしは



再び、意識は、



花木君の、隣り。





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