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陽だまりの仮面 -嘘-

第10章 初デート

「いらっしゃいませ~」


ウェイトレスさんに案内され、駅前の時計台が見える席へ。


「はい、どうぞ」


「あ、うん。ありがとう」



差し出されたメニューを受け取り、パラパラ捲りながらメニュー決め。



………てるフリをする、あたし。



ここのファミレスで頼むモノは、いつも決まってる。


トマトとナスのミートスパ。


パスタ好きのあたしは毎回これしか頼まない。

その他色々注文してみたりしたけれど、これが1番美味しかったんだぁ。

だから、毎回決まって、コレ。



だからメニューを見る必要はないんだけれど…


だから、見るフリをする必要はないんだけれど…



「琉愛、決まりましたか?」


「あ、うん!」



あたしの手元からスッとメニュー表を抜き取り元の位置へと戻してくれて

コールボタンを押す花木君が……




花木君が……





ま…





真正面に座ってて、



「ご注文お決まりですか?」


「はい。エビとほうれん草のクリームパスタのAセットと…


琉愛は?」


「あ…、ナスとトマトのミートスパの…

同じAセットで…」


「ご注文繰り返します。エビと……」





緊張、MAX!!!!!





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