テキストサイズ

陽だまりの仮面 -嘘-

第2章 陽だまりの・・・・・・

「何か、用?」


探したって…別にあんたに探してくれって頼んでないし。

てか、マジで放課後まで逢いたくなかったよ、あんたと。


本音はしっかり胸の奥へと隠して、ちゃんと笑顔で木山の言葉に受け答え。



「うん!琉愛ちゃんと一緒に帰ろうと思って!」


は?


何、テヘッ♪みたいな笑顔して言ってんの?

こいつ、バカなのか?



「木山君、あたし今日は用事が…」


「うん、委員会だろ?俺、待っててやるから!」


「え?!」


いやいやいや。

いい加減、分かれよっ!

遠回しに“帰りたくねぇ”っつってんの分かれよ!

しかも、“待っててやる”だぁ?!

何目線だ、このヤロー。

待って欲しくないっつってんだから帰れっつーの。



「ううん、今日は本当に一緒に帰れないから・・・・。

ごめんね?」



必死に眉を上げて、怒り顔にならないように

ウザイよ、お前

って顔に出さないように、しっかり眉を下げて申し訳なさそうな表情で断るけど



「なんで?」

「え?」

「なんで一緒に帰れないの?」

「えっと……」



バカ木山が、なんで坊やに変身してしまった。



マジでウザイ。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ