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陽だまりの仮面 -嘘-

第12章 思いもよらない結末

ここに来るまで、あたしの頭の中には美樹っていう女の存在しかなくて。


花木君とどういう関係なんだろう…。


って、それしかなくて。

ここに来ても、やっぱりその事が脳裏に浮かんで来てしまってて。

チクチクチクチクと痛んだ、あたしの心。



だけど、花木君は、一瞬でもあたしの事を考えて、あたしの事を想い、この本を選び買ってくれた。


それが、本当に何よりも凄く嬉しくて嬉しくて。

嬉しくて仕方がなくて。




「気に入ってくれましたか?」



「うん。




―――――凄く、好き」




あたしの心の中で、花木君へ対する想いが膨大に膨らみ

本と重ねて、密かに零れる


あたしの想い。




そして





心の隅っこからジワリジワリと芽生えてしまった






――――独占欲。






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