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陽だまりの仮面 -嘘-

第13章 失恋



―――――ガラッ




「お~!琉愛ちゃんおはよー!」


「あ、おはよう♪」



教室に入るなり、次々降るクラスメイトの挨拶に作り笑顔フル全開で返し。




「あんたも朝から大変だね~」


「うっせ」




呆れ半笑いの砂羽の言葉にボソッと悪態吐きながらチラリと花木君の机に視線を投げる。




……あ、居ない……




あたしより先に上がったと思ってた彼の姿はそこにはなくて

いつもなら、早く来ないかと心を弾ませながら

心をときめかせながら待つ癖に



今日は、居ない事にホッとしてる自分が居て。



ときめいてみたり

ホッとしてみたり。



人間って、勝手な感情の持ち主だな



なんて。




人間というか、あたしか。





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