テキストサイズ

陽だまりの仮面 -嘘-

第16章 2つの腕

あたしに、“花木君離れ”をさせてくれようと

ほんの少し、あたしの心を動かせてくれた橘と一緒に教室に戻る事が、今のあたしの選択が正しい答えなのか


………やっぱり


アホだと思うんだけれど


本当


バカだとも思うんだけれど



声を聴くだけでクラクラしてしまったり

吐息が頬にかかるだけで、心臓が飛び出ちゃいそうなほどドキドキしちゃったり


今も………ほら…




あんな、優しい眼差しで、優しい笑みを向けられると



脚がガクガクしちゃいそうなくらい、ときめいてしまってる自分がいて





――――だけど、その反面。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ