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陽だまりの仮面 -嘘-

第3章 美女とメガネ

涼しい顔して自転車に跨り、



『もしかして、学校に泊まるんですか?』



冗談なのか本気なのか、どっちか分からない言葉を吐きながら眼鏡を中指で上げる花木君。


ま、まさか。

学校なんか泊まるわけがないし。

学校LOVE人間なんかでもないし。

さっさと家に帰りたくて仕方がない。



……が、しかしっっ!!



花木君を好きになって10年。

ろくに話したこともなかった彼と、恋人ごっこを始めただけでも凄い事なのに



じ、じ、自転車の後ろに乗れと?!


あなた様の自転車に、乗れと?!




じっと彼の自転車の後ろ荷台部分を見つめながらテンパってるあたしに





『既成事実作るのに手っ取り早いでしょう?』






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