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陽だまりの仮面 -嘘-

第4章 恋人ごっこ2日目

「僕のって……は!?」


「牧村さんは僕の彼女ですけど。

そうですよね?牧村さん」



チラッと横目であたしに同意を求める花木君に、あたしは



「うん」



コクンと頷いてみせる。


そんなあたしの反応を見て取り巻きの中の1人。

同じクラスの黒田君は



「てか、お前、誰?」



怪訝な顔しながら、花木君の頭から爪先まで舐めるように観察。

他の奴等も、黒田と同じようにまじまじと花木君を観察。


で、



「いや、マジで…誰?」


「こんな奴、居たか?」



コソコソと話し始めた。




…………。



まぁ………。




それも………無理もないと思う。

だって、普段から無口だし。

誰とも交わろうとしないのは小学校の頃から変わってないし

休憩時間もずっと読書。

お昼はスーッと教室から消えて居なくなるし……。



存在感、ほんと無いと思う。





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