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陽だまりの仮面 -嘘-

第4章 恋人ごっこ2日目

そこら中の視線を一気に自分達の物にした、あたしと花木君。


あたしはそんな周りに照れながら苦笑したりしてたんだけど

花木君は、最後。

あんぐり口が閉まらない黒田ーズに向かって



「これで分かって貰えました?

金輪際、牧村さんの事“琉愛ちゃん”と呼ばないでください。」



そう言うと、小さくペコっと頭を下げて



「牧村さん」



「は、はい!?」



「そろそろ予鈴なるので席に座りましょう」



「うん………」




あたしに席に座るよう促して

涼しい顔で群がる輪をスッと掻き分け席に座る花木君の後ろを

あたしも付いて輪から抜け出し




“ちょ、どういう事だよ…”


“マジでアイツと…?”


“いや、だから誰だって!”




コソコソ

ガヤガヤ




♪キーンコーンカーンコーン♪




ざわつく教室の中、2人静かに席へ座った。




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