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陽だまりの仮面 -嘘-

第4章 恋人ごっこ2日目

授業中コソコソしてた人は、当然休憩時間になれば



「琉愛ちゃん、ちょっと……」



と直接聞いて来ようとするんだけれど。

相手が女性なら、スルー。

相手が男性ならば



「呼び方、控えて貰えませんか?」



すかさず入る、花木君のツッコミ。



「僕の彼女なんで。馴れ馴れしく“ちゃん”は止めて貰いたいですね」



朝から、繰り返されるこの言葉に最初は凄く反感を持ってた男子。


まぁ、無理もない。


だって、今までずっと普通にあたしの事を馴れ馴れしくも



“琉愛ちゃん”


と呼んでたんだから。

そこにふと現れた[彼氏]の花木君に言われちゃうと反感出るかも。


あたしからすると、別に名前は何て呼ばれようが良かったんだけれど、そこは花木君がNGみたいで。


“恋人ごっこ”だけれど…


花木君って、実際付き合う彼女に対してもこんな感じなのかなぁー



なんて考えたりもした。




そして、少しだけ……




胸がチクリと痛んだりもした。





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