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Sincerely

第4章 夢見る少女が消えた日。後編

そう思いながら退院してすぐの日曜日の午後、
わたしの感傷はあっさり破られた。

♪~
『ユミコちゃん、今ヒマ?ドライブ行かない?』
ヒロヤからのlineだった。

別に何か起こる事を期待したワケじゃない。
でもこの先この関係が自然消滅になっちゃうとしても、今はヒロヤに会いたい。

そう思ったわたしは、直接通話でヒロヤに連絡を取っていた。


30分後。
最寄りの駅前でわたしはヒロヤと待ち合わせていた。
車にあまり詳しくないわたしでも知ってるようなエンブレムの付いた外車でやってきたヒロヤにびっくりした。

そういえばわたし、
ヒロヤの事をほとんど知らない。


でも、この日ヒロヤに会った事を。
この日知った事を。

わたしは後悔する事になった―――

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