Sincerely
第4章 夢見る少女が消えた日。後編
1時間程走っただろうか。
とある観光地の駐車場へ着いた。
少し背の高い男性とかなり手の入った車の方へヒロヤは車を向けた。
窓を開けて男性に声をかける。
「アキヤお待たせ!」
「兄貴」
アキヤさんがヒロヤに笑顔を向ける。
──似てる。
この人が弟さんか。
「うわっ。兄貴女子連れてきたのかー。オレも誰か連れて来れば良かったー」
よよよ、と泣き真似をしてるアキヤさん。
ヒロヤよりも茶目っ気のありそうな人かも…。
「ん。このコはユミコちゃん。…降りよっか?」
ヒロヤに声をかけられ、車の外へ。
「あ、こんにちは…」
「アキヤ、黙って連れてくなよー」
アキヤさんに会釈するわたしをヒロヤは後ろからさり気なく抱きしめてきた。
…周りの人見てるから!
焦る反面、正直嬉しかった。
ヒロヤに触れられるの、あの日以来だったから。
とある観光地の駐車場へ着いた。
少し背の高い男性とかなり手の入った車の方へヒロヤは車を向けた。
窓を開けて男性に声をかける。
「アキヤお待たせ!」
「兄貴」
アキヤさんがヒロヤに笑顔を向ける。
──似てる。
この人が弟さんか。
「うわっ。兄貴女子連れてきたのかー。オレも誰か連れて来れば良かったー」
よよよ、と泣き真似をしてるアキヤさん。
ヒロヤよりも茶目っ気のありそうな人かも…。
「ん。このコはユミコちゃん。…降りよっか?」
ヒロヤに声をかけられ、車の外へ。
「あ、こんにちは…」
「アキヤ、黙って連れてくなよー」
アキヤさんに会釈するわたしをヒロヤは後ろからさり気なく抱きしめてきた。
…周りの人見てるから!
焦る反面、正直嬉しかった。
ヒロヤに触れられるの、あの日以来だったから。