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Sincerely

第4章 夢見る少女が消えた日。後編

ガクっとコケる真似をするアキヤさん。
「何だよそれ~」

でも、そうとしか言いようがない。
唇を重ねた。
あまつさえ、身体も繋げた。
でも、わたしは彼から愛の言葉を受け取っていない。
だから、どんな関係かを問われても、
その答えに合う回答を今のところわたしは持っていない───


「何と言うか…カレカノでもないし、友達とも違うし。あ、いい感じに弄れるキャラ…とかでしょうか?」
「オモチャじゃないんだから」
苦笑いするアキヤさん。
でも、すぐに真剣な眼差しでわたしを見据えた。

「兄貴に本気になっちゃ駄目だよ。間違いなく、傷つくのはユミコちゃんだから」
───?

直後、アキヤさんは、
わたしにとって一番最悪な理由を教えた。

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