Sincerely
第5章 迷走Mind
迷うわたしの気持ちとはうらはらに、
車は飛ぶようにまっすぐ北へ向かって進んだ。
地元から高速道路を使って1時間位。
隣の県に入っていた。
今度は一般道に進んでしばらく走って。
どこかの会社の建物の駐車場にヒロヤは車を止めた。
「少し待っててね?」
小さく縦に首を振って、わたしは笑顔を作った。
わたしの知らないヒロヤに変わった彼が、車から離れて行った。
「お待たせ!」
「あ…お帰りなさい。ヒロヤ」
どれくらい時間が経ったんだろう。
彼が車を離れてすぐから読み始めた文庫本は、100ページ程読み進んでいた。
「じゃあ行こうか。…ユミ」
───ドキン。
今までずっと下の名前プラスちゃん付けだったのが、急に変わって。
二人の距離が近づくのと、
関係が深くなる事を───感じた。
車は飛ぶようにまっすぐ北へ向かって進んだ。
地元から高速道路を使って1時間位。
隣の県に入っていた。
今度は一般道に進んでしばらく走って。
どこかの会社の建物の駐車場にヒロヤは車を止めた。
「少し待っててね?」
小さく縦に首を振って、わたしは笑顔を作った。
わたしの知らないヒロヤに変わった彼が、車から離れて行った。
「お待たせ!」
「あ…お帰りなさい。ヒロヤ」
どれくらい時間が経ったんだろう。
彼が車を離れてすぐから読み始めた文庫本は、100ページ程読み進んでいた。
「じゃあ行こうか。…ユミ」
───ドキン。
今までずっと下の名前プラスちゃん付けだったのが、急に変わって。
二人の距離が近づくのと、
関係が深くなる事を───感じた。