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Sincerely

第5章 迷走Mind

「ヒロヤ…お願、いっ」
痛くてもいい。
もう一度繋がりたい。
ひとつに───なりたい。
そう願いながら、わたしはヒロヤに向かって手を伸ばした。
一瞬ヒロヤの表情が苦しそうに見えた後、彼が一気にわたしの中に挿入ってきた。

こないだより痛くなかった。
むしろ、痛みよりヒロヤの熱さをハッキリ感じる事ができた。
「ユミ…挿入ったよ」
うん。
分かるよ。
───嬉しいよ。


嬉しいって思っちゃいけない相手だって分かってる。
でも、この瞬間だけは。
嬉しいと思わせて───


ヒロヤが果てる瞬間、

わたしの瞳から、

───涙がこぼれた。



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