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Sincerely

第6章 そして、わたしは嘘をつく。

結局。
あの日は、ヒロヤに抱かれた後、家の近くの駅まで送ってもらった。

それ以降、またわたしは普通の高校生に戻った。

相変わらず、理性と感情はかけ離れてる。
でも、そんな状態に慣れ始めたわたしがいた。

割り切れてるワケじゃない。
多分、割り切れる程わたしは大人じゃない。
でも、密かにヒロヤを想う事位は許されるんじゃないか───そんな事はちょくちょく考えていた。


だって、

わたしがこの気持ちをハッキリ表に出してしまったら、

誰も───幸せに…なれないから。

傷つく人しか増えないから…。

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