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Sincerely

第6章 そして、わたしは嘘をつく。

「マサミ…、ユミコちゃんはそんなに暇じゃないんだぞ?今日だって、普通に学校だったのを無理やり引っ張り出したんだからな」
「ユミコさんは何年生なの?」
「3年…です。見た目幼いから、高校生にすら見られないですが…」

奥さん…マサミさんって言うんだ。
ヒロヤ、「嫁さん」とは言ったけど、名前ではわたしには言わなかった…。

穏やかな時間。
でも、目の前のアイスティーを口にする余裕は───わたしにはない。
いつ、彼女───マサミさんに嘘をつくか、タイミングを伺っていたから。

でも、きっと伺っていたのはみんな一緒。
誰が言い出してもおかしくはなかったから。


結局。
そのきっかけを作ったのは、マサミさんだった。

「ねえユミコさん、あなた…ヒロヤさんとどんなきっかけで知り合ったの?」

言葉こそ穏やかだけど、眼差しは凄く冷たかった。
まるで触れたら斬れそうな氷の刃物のように───

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