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Sincerely

第8章 晩夏(なつ)の夜の悪夢(ゆめ)

マサヨシと初めてひとつになった夜。
朝まで寄り添ったまま過ごして、
もう一度、繋がった───

彼を裏切っていた事実は消えない。
でも、あり合わせの食材で作った朝ご飯を幸せそうに食べている姿を見てしまうと、裏切りを口にする事などできなくて。

このままずっとわたしが黙ってれば。
ヒロヤとの接触を絶ってしまえば。
マサヨシを傷つける事はない───
そんな、気がした。


でも。
現実はそんなにうまくいかなくて。
彼を傷つけない代わりにわたしが傷つきなさい───と、

神様に言われてるんだと思った。

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