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Sincerely

第10章 世界で一番、遠い場所 前編

マサヨシとは…身体を繋げた関係。そんなに焦る必要なんてないかもしれない。
でも…でもっ。

明るい場所で身体を見られた事はこれまでなかったんだ………

───恥ずかしい。
見せられる身体かな?
ムダ毛、キチンと処理してたかな?
…きっと、わたしの顔色はビックリするくらいにコロコロ変わってたんじゃないかと思う。
だけど、嫌がったらマサヨシは悲しむよね。

「いい…よ。
 でも明るくて恥ずかしいから、あまりジロジロ…見ない、でね?」
それだけ言うのがいっぱいいっぱいだった。

でも、言って良かった。
マサヨシの照れたような、だけど嬉しそうな笑顔が見れたから───


チャポ…
浴槽も意外と広くて、二人で入ってもゆとりがありそう。
先にお湯に浸かって、外を眺めていた。

でも、頭の中に風景は入ってこなくて。
いつマサヨシが浴室に現れるか、それだけしか心の中になかった。
そんな時───

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