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BL短編

第4章 レンズの向こう

体勢を変えようと、樹の腕に手を伸ばしたとき、
ジュワアアアアアアと大きな音が聴こえてくる。
「くっそ、鍋吹きこぼれた!」
半分忘れかけてたが、さすがに吹きこぼれたままにするわけにもいかず。

グッと樹の中に押し込んでから、腰を引っ張り上げるようにして立ち上がった。

「う、わ、ああっ、これ、深いっ!」
落ちないように、樹が俺の首に手を回したのを確認し、歩き出す。
一歩歩くごとに、ズンッとちんこが奥に入っていくのを感じる。
それは樹も感じていたようで。

「あ、う、あっ、だめ、歩くと、おくっ...あ、やらあっ」
ぱちゅ、ぱちゅ、と歩く度に卑猥な音が漏れる。


「かえっ、だめ、歩かっ、だめ、や、ふかっ!んっひ、んん...っ!」
視界の端に白いものが映り、樹がはあはあと呼吸を乱す。

「樹イッた?」
立ち止まり訪ねてみる。
「んー。これほんとだめ、きもちいい。」

そんな樹を無視し、あと2mほど先の鍋まで歩き、火を消した。


「なっん!ばか!ひど!」
気持ち良くて怒るって、面白いやつ。

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