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BL短編

第6章 オオカミさんの甘い罠

真尋に食べさせられるもの、それはこれより美味いのを食べさせてっていうお願いで。

夕飯を作る母さんに並びながら、僕はマフィンのタネを作っていた。

「ねえ母さん。どこかに出掛けるって時以外で“付き合って“って言われたら、恋人にしたいってことでいいのかな。」

「あら、あらあら?ミキちゃん恋?恋なのね?そうねえ、告白でいいと思うわよ。」

僕の認識で間違いないらしい。

「お母さん嬉しいわ。どんな子かお母さんに教えてくれる?」
「すごいモテて...甘いもの好きで...異性からお菓子を毎日いっぱい貰ってる。」

これだけだとマスコットキャラみたいだけど、それとはまた違うんだ。

「...負けちゃだめよミキちゃん!お母さん応援してるわ!」
マフィンに入れるドライフルーツをつまみ食いしてる母さんに言われても...。

今回はアーモンドスライスを使ったもの、定番のレーズン、マンゴーの3種類。
見た目も味もなかなかの出来。
あとは真尋の口に合うかどうか。

まだ僕は、真尋から5点満点が貰えたことがなくて。
今度こそは!と毎回思うけれど、それは毎回叶わないまま。



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