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白姫と炎帝の恋

第1章 夢幻


「私に弟が生まれたのですよ、青舜。これからはあなたとばかり一緒にいるわけにはいかなくなりますね。白龍というのですよ。」

白瑛は優しく青舜に言う。

「、?おとぅと?おーじしゃま?はくりゅーしゃま?や!!や!!ひめしゃま!!」

青舜は、大好きな白瑛が白龍にとられると思ったのか、や!!、と叫ぶ。

その間ずっと玉艶はころころ笑っていた。

「そういえば、玉艶様は、乳母に任せず皇子殿下や姫君をご自分の手で育てておられますね。」  

玉艶の付き人が言う。

「そうね、私も息子たちにべったりでしたね。私たち親子ですね。こんなところまでそっくりなんて。」

四人で笑う。

白雄の落ち着いた笑い声。

白蓮の豪快な笑い声。

玉艶の上品な笑い声。

自分の無垢な笑い声。

みんなが、笑っていた。

途中から父・白徳も加わり、みんなが笑っていた。

幸せな、風景だった。

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