
白姫と炎帝の恋
第2章 現実
そして、父と兄たちの死後、母・玉艶は変わった。
昔のように優しく手をひいてくれることはなくなった。
一緒にお茶をすることも、一緒に遊ぶこともなくなった。
ただ母は強くなった。
もともとの魔女としての才能を開花させ、見違えるほどに強くなっていった。
白瑛に残されたのは、作り笑顔を浮かべる魔女の母親と、今も昔も変わらず泣き虫な白龍だけだった。
二代目皇帝には、皇弟、練 紅徳を
新しく、第一皇子、練 紅炎
第二皇子 練 紅明
第三皇子 練 紅覇
という継承権者を迎え、煌帝国の政権は、白から紅にうつっていった。
