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白姫と炎帝の恋

第2章 現実

そう、青舜には、ひとつ報告があった。

白徳亡き後、白瑛の義妹となった少女、練 紅玉のことであった。

白瑛と紅玉以外の皇女が皆政略結婚に出された今、紅玉の婚約が決まったのだ。

第二皇女、第三皇女、第四皇女、第五皇女は白瑛よりも年上だったので、白瑛よりも先に政略結婚に出されるのは納得できたらしいが、第六、第七皇女の婚約も決まり、それぞれ政略結婚に出されていった。

白瑛はそれをよく思わなかった。

なぜ年長者の自分ではなく、まだ若い義妹たちなのか、と、白瑛はいつも紅徳に抗議していたのだ。

今回もきっと、そうするに違いない。

しかも白瑛は、個人的な話で紅徳のてを煩わせるのを嫌った。

自分と弟を引き取ってくれた、恩人に他ならないのだから。

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