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あさちゃん

第15章 夏祭り(中編)

この夏祭り。お祭り騒ぎをしたい為なのか、市内の若者の大半が集まってくる。

勿論、ちょっとした同窓会の様なものになることもあるが、火種を生むこともあるのも事実。

実際に例年、この二日間で警察が出動する機会は数件あり、逮捕に至るケースも出てきていた。

優もあさみもそのことを気にして、なるべく『中学生らしい』金額のお金しか持ち歩かない様にしていた。



優達が露店の食べ物を満喫している頃、姉・あずさと同じゼミの秋本玲於奈も友人と繁華街に来ていた。

玲於奈「ねぇ、いつも思うんだけど…これって意味あるの?」

友人A「まぁまぁ…そう言わないで…たまにはこういうのも楽しまないと」

玲於奈「まぁ、たまにはばか騒ぎしたいけどさ…いっつも下らない男が来るんだよね〜」

友人A「それってナンパ?」

玲於奈「そうそう。決まってナンパしてくるのって、身の程を知りなさいっていう感じの男ばっかり」

友人A「今年は違うかもよw」

玲於奈「はぁ〜…そうだと良いけど…」

玲於奈達はそんなことを言いながら、蒸し暑さから逃れる為に、近くのファストフード店に入り、コーヒー一杯で涼んでいた。

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