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あさちゃん

第15章 夏祭り(中編)

玲於奈達が来ているということを知らない優達は、涼む場所を探しにあちこち廻っていた。

いつもは早々と閉店するデパートや古くからある個人経営の店も、今日はかきいれ時と、営業時間を延長していた。

しかし、そういう場所はとうに場所取りの人間に押さえられ、行く先々は人でごった返していた。

あさみ「どこも混んでますね〜」

あずさ「そうね…あんまりもう動きたくないよね〜」

美里「ゲーセンとか良くない?何だかんだで広いし、エアコン効いてるし」

優「それ良いね」

あずさ「適当に遊んで帰れば良いか」

あさみ「そうですね。みんなでプリクラとか撮りましょう」

美里「そうと決まれば、早速」

四人は人混みを掻き分ける様に、近くのゲーセンに移動する。



同時刻の玲於奈達。

二人は行く所も無いので、帰ろうということになった。

友人A「今年は何も無かったねw」

玲於奈「何も無いのが当たり前なのw何かある方がどうかしてるわよw」

友人A「ですよねーw」

トレイを片付け、店を出ようと一階に降りた時だった。友人と話しながら降りた玲於奈の目の前に、見覚えのある顔が通りかかった。

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