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あさちゃん

第16章 夏祭り(後編)

日も大分傾いてきた頃、三人が優の所へやって来た。

あさみ「優くん。どう?似合う?」

優「うぉ!?本当に浴衣だ!」

美里「こんなしてくれる彼女なんて居ないよ〜?感謝しなさい」

あずさ「彼氏の為に…って、これ他人から見たら羨ましいことだからね」

あさみの浴衣姿に、少しだけ元気になる優。

美里「あんたが脱水症状起こしてないかって、あさちゃんとお姉ちゃんが…ホラ、飲み物」

優「うぉっ!冷てぇ〜。ありがとう…あさちゃん。姉ちゃん」

あさみ「いえいえ」

あずさ「まぁ、もう少し早く来る予定だったんだけどね」

四人が時間を忘れ、談笑していると、次第に観客も多くなってきた。

辺りも暗くなってきて、運営のアナウンスも聞こえてきた。

優「いよいよかな?」

美里「毎年こっからが長いんだよね〜」

あずさ「気長に待ちゃあーいいわよ」

それから20分程で、お目当ての花火大会が始まった。

地響きと轟音の中、鮮やかな光が夜空に舞う。

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