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あさちゃん

第18章 宴(うたげ)

三人に確認をとった優は手錠の鍵を持ち、玲於奈の両手を自由にさせた。

あずさ「ちょ…ゆーちゃん!?」

美里「ゆー!アンタ何してんの!」

姉二人の言葉を無視して、玲於奈に話しかける。

優「お姉さん…約束だからね?」

優の真っ直ぐ見つめる瞳に、玲於奈は視線を逸らし、

玲於奈「約束…守るよ…」

再度、優に誓った。

優「うん、分かった。じゃあ、服着て。はい」

優が玲於奈に彼女の服を手渡すと、玲於奈は黙って着始めた。

香織「何だかんだで優しいじゃん、弟クン」

香織は美里に話しかける。

美里「ったく…あまっちょろいって」

香織「いやいや。器がデカイって」

あずさ「それが仇にならなきゃいいんだけど…」

二人の心配をよそに、優はその場の空気を変えるかの様に話し始めた。

優「何だか安心したら、お腹空いたね。今日って、母さんいないから、何か弁当買ってくるよ。何にする?」

優なりの気遣いにあずさは、

あずさ「ん〜…それなら、ピザか何か出前とるわよ。昨日纏めといたチラシに幾つかあったでしょ。あれ持ってきて」

優「うん。お姉さんも…一緒に食べよ?ね?」

優の優しさに、玲於奈は泣くだけだった。

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