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あずさと美里は、あさみが可哀想に思えてきた。
自分の弟のいくじなさと、あさみが妹のように思えてきたことが余計にそう思わせたのだろう。

優の踏ん切りをつける為には、どうするのか。あずさはそれを考えていた。

すると、美里があずさに耳打ちをしてきた。美里が悪い笑顔で話終えると、あずさがあさみに耳打ちをする。あさみはビックリした表情で聞いていたが、恥ずかしそうな表情を浮かべ、

あさみ「はい…はい」

と、小さく返事をしていた。

優は何のことが分からず、ただその状況を傍観していた。

あずさが話終えると、

あずさ「じゃあ、次行こうか」

と言い、席を立つ。美里やあさみも立ち上がると、優に付いてくるように言った。優は、訳も分からず三人に付いていく。

まず四人は、クルマを置いてある地下駐車場に行った。そして、クルマに今まで買った荷物を置くと、再び繁華街方面の出口に向かって歩き出した。

地上の出口からまた先程の繁華街に行くのだが、今回は今までの場所から少し入った、裏路地の方に行った。

あずさと美里が、あさみを大事そうに連れて歩いている。あさみは優を気にかけながら、何度も後ろを振り返る。