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田舎の地方とは言え、中学生ともなると周りは『恋愛』や『告白』なんて言葉に敏感になる。

優の同級生の中でも、〇〇と〇〇が付き合っているとか、××は××に告ったけどフラれたなんて話を聞くようになった。

優自身も興味はあった。

しかし、痛い人間だという自覚と女子に対して消極的な性格があって、その女子の笑顔が信じられないという気持ちだった。

しばらくして優はまたその女子の方を見てみると、何もなかったように授業を受けていた。




昼休み

昼飯を食い終わった優は友達からの遊びの誘いを断って、一人でボケッと考えていた。

『あの娘…たまたま目があったから笑てたんかな？俺みたいなんに？手までふってたし…』

そんなことを考えていると…

理科の時間の色白の女子「ねぇ、山口（優の苗字）くん。今、いい？」

優「えっ…！？あ、あぁ…え〜っと…え〜…」

優がしどろもどろになって、必死に名前を思いだそうとしている。が、『こんな娘いたっけ？』な優が覚えているはずもなく、結局答えられない。それを察してか

色白の女子「あっ…あたしの名前？大橋だよ。大橋あさみ。まだ覚えてないの？」

あさみは困ったような、ちょっと複雑な表情で優に言う。

優「ごめん…ちょっとまだ…」

あさみ「ん〜…まぁ、いいけどね。でさぁ、理科の時間、ずーっとボケーっとしてたけど、何見てたの？」

あさみは興味深げに、優の目を覗き込むように近づきながら、問いかける。

女子との距離が近い。
しかも、女子の方から近づいてくる。優は慣れない状況に戸惑い、顔を赤らめながらも、あさみに答える。

優「う…ん。いや、何となく…」