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あさちゃん

第5章 帰路

あさみの積極的な好意は、あずさと美里を安心させるものだった。
出来の悪い弟が、遂に人並みな恋愛をする。しかも相手はしっかりしていそうな、可愛い女の子。もう言うことはない。



言うことはない。



その気持ちは本当に、そうなのか?



地元の街並みが見えてくるにつれて、あずさの心には何かモヤッとしたものがあった。
本来は、妹のようなあさみと、優の親しい関係を祝わなければならない。それは分かっている。

そんなことを考えながら運転していると、優達の校区に近づいてきた。

あずさ「あさちゃん、お家はどこ?送るよ」

あさみ「いや、悪いですよ。学校で降ろしてもらえれば…」

美里「荷物があるんだから…甘えちゃいなさいw」

あさみは少し考えて、

あさみ「それじゃあ、お願いします。お姉ちゃんw」
あずさ「よろしいw送ってしんぜようw」

冗談を言いながら、あずさのクルマはあさみの自宅に向かう。

美里「ゆー、起きなさい!あさちゃんとお別れするよ」

優は寝ぼけた感じで、目を擦りながら起きようとする。

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