テキストサイズ

あさちゃん

第5章 帰路

優が起きると、既にあさみの自宅に着いていた。

美里「ほら、あさちゃんの荷物持ってあげなさい。男としての仕事全うしなさい」

優はハッとして、急いでクルマを降り、ハッチバックのあずさのクルマの後ろを開け、あさみの荷物を下ろす。そして両手に持つと、玄関先まで持っていく。

あさみ「優くん、ありがとう。ここまででいいよ」

優「大橋さん、今日は色々と大変だったでしょ?ゴメンね」

あさみ「うんうん、全然。楽しかったし、優くんにあたしの気持ちを伝えられたから…」

優「大橋さん…」

あさみ「あ、それと…二人の時は、大橋さんじゃなくて、あさみって呼んで」

優「あ、いや…それは…」

あさみ「ダメかな?」

優「うーん…あさちゃん…じゃあダメ?」

あさみ「分かった。じゃあ、あさちゃんね。約束だよ」

あさみはそこまで言うと、優に近づき

チュッ

優のファーストキスだった。勿論、あさみのファーストキスでもある。優は照れながら、

優「それじゃあ、明日の学校でね」

と言い、クルマに戻ろうとした。するとあさみも、

あさみ「うん、明日ね」

と微笑みながら、優達を見送った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ