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あさちゃん

第5章 帰路

山口家に着いたら、優はいつも通りの荷物持ち係だった。
あずさと美里の荷物を間違えないように仕分け、それぞれを丁寧に運ぶ。梱包を傷付けただけでも、いつものチョークスリーパーの刑が待っている。

母「ご飯はどうするの?」

美里「食べる食べる〜」

父「今日は餃子だ。母さんの手作り餃子はビールに合うからなぁ〜」

母「お父さん…あんまり飲んじゃダメだからね。またソファーで酔い潰れると、風邪引きますよ」

父「はいはい。ちゃーんと自重しますよー」

優達一家の食事は、いつもより賑やかなものとなった。



食後の風呂から上がり、二階の自室に入った優は明日の準備をし、それが終わると、ベッドの上で大の字になっていた。

優『はぁ〜…今日はえらく疲れた…大橋さ…あさちゃんって、あんなに大胆な娘なんだなぁ』

ジェットコースターのように、隆起の激しい気持ちの変化に気疲れして、全身の力が抜けていく感覚だった。

優『姉ちゃん達があさちゃんを気に入ってたからなぁ…それだけ良い娘なんだろうな』

優『本当に俺…あさちゃんと付き合えるだけの男なんだろうか?』

優は天井を見つめながら、ボケーっとしていた。

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