華姫と鮮血の恋
第1章 鮮血
「ごめぇん、なんて言った?もっかい言ってぇ?」
「…っ、はい。私、今日からこの城にすむことになりましたの……だから、ご挨拶に、来るつもり、だったんですけど、………それを聞いたお父様が、では、私を夜伽のお相手に、と仰って…………それで、こんなことに、なってしまったのです」
紅覇が聞き返すと、しょんぼりしたように華衣は答える。
そして、少しおびえた目で、こういった。
「だから、、抱いて頂かなくては、…わた、くしは、そのために、ここにきた、のです、もの」
緊張からだろうか。
言葉が途切れ途切れになり、肩も少し震えている。
紅覇は、こういった華衣を見ているのが、少し面倒になった。
「あのね、華衣?僕は仕事じゃえっちはしないよぉ?……だから、怯えないでくんない?なぁんにもしないから、今日はただ、僕と一緒に寝よぉ?」
紅覇は、にこにこと愛想の良い笑顔をうかべた。
その表情に、華衣は顔を赤くする。