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無垢な姫は二度、花びらを散らす~虫愛ずる姫君の物語り~

第5章 四の巻

「そなたは当代一の学者として知られる紀伊公明ですら唸らせるほどの博識家だそうな。さりながら、大の男、文章博士をも感嘆させるほどの知恵と教養を持ちながら、その実、何も知っておらぬ。抵抗され刃向かわれれば刃向かわれるほど、かえって男はとことんまで奪い尽くし、嬲りたくなるものだ」

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