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無垢な姫は二度、花びらを散らす~虫愛ずる姫君の物語り~

第6章 伍の巻

 漸く、公子はその大切な事実に気付いたのである。
 この男の傍にいて、共に歳を取り、様々な物を一緒に見て、語り合いたい。
 春も夏も秋も冬も。
 降り積もる年月、一緒にいて同じ景色を眺めていたい。

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