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無垢な姫は二度、花びらを散らす~虫愛ずる姫君の物語り~

第6章 伍の巻

そのタイトルが〝悪女に捧げるレクイエム〟。ま、今は自分でも吹き出してしまうタイトルですが、当人は大満足でした。 その話が今回のストーリーのベースにあります。当時の作品は恥ずかしくて、到底他人様にはお見せできません。しかし、私としては何かストーリーというか作品が埋もれたままになっているようで、淋しいというか勿体ないという気がしておりました。で、リバイバルというか、今回、二十年以上の刻を経て基ネタを活かしつつも大幅に変更・訂正しての作品化となりました。
 元作は、最後は公子が帝を殺してしまうという、とても怖いエンディングです。その間も公子が帝にレイプされてしまったり、手に手を取って逃げた恋人の子どもを身ごもったたのに、また帝に捕まって、子どもを無理に中絶させれられたり―。まあ、最後は、子どもを殺されたことを恨みに思って、公子は帝を殺してしまうのですが。だから、〝悪女に捧げるレクイエム〟なのです。

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