テキストサイズ

無垢な姫は二度、花びらを散らす~虫愛ずる姫君の物語り~

第2章 壱の巻

「姫さま、とにかく、その虫を何とかして下さいませ、何とかっ」
「まあ、相模。そんなに血相変えなくても良いのに。ねえ、こんなに可愛いのにね?」
 と、相模から見れば全身毛むくじゃらで気持ち悪いとしか思えない虫ににこにこと話しかけているのもまた、相模の頭痛の種となりそうだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ