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無垢な姫は二度、花びらを散らす~虫愛ずる姫君の物語り~

第2章 壱の巻

「桐壺更衣のことは、そなたも存じておろう」
 念を押すように言われ、公子は小さく顎を引く。
「ええ、主上の想い人でいらっしゃった方ですね」

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