夜の幕がゆっくりと開く
第1章 夜の幕がゆっくりと開く
ただ、自分の気持ちがわからない。
無意識にトッポを螺夢の代わりにしていたことは事実だが、本当に彼を螺夢のように愛することができるだろうか。
そう考えたとき、ひとつの疑問が浮かんだ。
「螺夢は…俺を愛してたんやろうか?」
雲のようにふわりと浮かんだ疑問を、そっと投げ掛ければ、トッポの表情ははっきりと曇った。
「なんで…そんなこと言うん?」
「螺夢は…俺には教えてくれへんかったことを、ジョニーには教えてた。あんとき、あそこに捕らわれてたなんて、はじめて聞いた。ジョニーから聞かんかったら、螺夢があんなところで傷をつけられてたなんて知らんかった。教えてくれたら…生きてる間に、あのムカつく顔を…。」
無意識にトッポを螺夢の代わりにしていたことは事実だが、本当に彼を螺夢のように愛することができるだろうか。
そう考えたとき、ひとつの疑問が浮かんだ。
「螺夢は…俺を愛してたんやろうか?」
雲のようにふわりと浮かんだ疑問を、そっと投げ掛ければ、トッポの表情ははっきりと曇った。
「なんで…そんなこと言うん?」
「螺夢は…俺には教えてくれへんかったことを、ジョニーには教えてた。あんとき、あそこに捕らわれてたなんて、はじめて聞いた。ジョニーから聞かんかったら、螺夢があんなところで傷をつけられてたなんて知らんかった。教えてくれたら…生きてる間に、あのムカつく顔を…。」