美しい世界
第3章 過去2
『…。名は?なんというんだ少年…?』
声の主は見えないもののアーチの影から『さっさと言え』と言っているような圧力でその女の子と思われる声の主は聞いてきた。
…。やばい…。答えないと…なんかやばい気がする…。
直感でそう感じとった僕は震える声をがんばって出して、
『パール・ド・ローベル…です。』
とそれだけ告げた。
『ふぅ〜む。パールか…。ローベル家の…3人兄弟の末っ子で真面目なことだけが取り柄のへたれ…』
『…⁉︎ひどい!僕は決して魔術面が衰えているわけじゃない!学校では常にトップクラスだ!』
『ふぅ〜む。別に衰えているとは言ってはいないのだが…。まぁよい…。パール…、か…。面白いやつだな。』
そういうと声の主はさっとアーチの影から姿を現した。