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Take me

第10章 10



口が血の味で、ティッシュに唾を吐き出せば、
それは真っ赤に染まっていた。


「切れてる…」



部屋に鍵を閉めて、また眠りにつく。


鍵は子供の頃にふざけて閉めて、出られなくなって
泣き喚いた時からもう弄っては駄目だと注意されて以来、全然使っていなかった。



「まさか、自分の身を守る為に使うことになろうとはね」



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