Take me
第11章 11
母さんは大切な愛息子の言葉にショックを受け泣き崩れて、父さんは「頼んでません」と切り捨てられた。
俺は、お兄ちゃんの車まで案内され乗せられた。
俺を車に置いてお兄ちゃんは一度家に戻り、必要な最小限の荷物をまとめて持って来てくれたのだ。
その後ろには両親の姿
育ててくれた親には悪いけど、言葉で表すなら無様
お兄ちゃんは二人を無視して運転席に乗り込み、車を走らせる。
サイドミラーには泣き崩れるお母さんを支えるお父さんの二人が、某然と立ち尽くす姿があった。
そんなものをいつまでも見ていたくなくて、目を閉じ背もたれに体を預けた。