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Take me

第15章 15


「俺も着いて行こうか?」

玄関で靴を履く俺の背中を見つめる瑛士。


「いいの?」
「ちょっと待ってて」


部屋に戻る瑛士、きっと上着を取りに行ったんだろう。
夜は冷えるから。




今日、この家族会議が終われば、


また四人で笑ってるのかな。




「鍵持った?」
「持った」
「行くか」
「うん」



俺から手を絡ませて繋ぐ。

ぎゅっと握り返す瑛士の手が、俺より少しだけ温かかった。




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