Take me
第3章 3
「瑛二!おはよ!」
「おはよ」
今日は早めに家出たつもりなのに、
瑛二は相変わらず学校来るの早いな。
「こんなこと聞くのあれなんだけどさ、結婚式どうだった?」
「あーうん、良かったよ。お兄ちゃんかっこよかった」
「お嫁さんは?」
「…知らない」
笑われた…
だってまじでお兄ちゃんばかり見てたし。
「あーはは、そっか。
じゃあお兄さんは、新居に住むのか?」
「うん。家は出て行くみたい」
お兄ちゃんがいない家で俺も過ごすんだ。
「寂しそうな顔すんなよ!俺がいるだろ〜」
「瑛二じゃだめだあ」
「あ、こら!てめ!」
こんな馬鹿し合えるのは瑛二だけだ。
正直瑛二の存在に救われてる。