Take me
第3章 3
HRも終わり、ぞろぞろと教室を出て行くクラスメイト。
「紘夢、一緒に帰れるか?」
「うん、帰ろう」
いつもみたいに他愛もない話しをしながら、時々ふざけたりして同じ帰り道を歩く。
きっとお兄ちゃんという存在が無かったら、素直に瑛二に惚れていたかも知れないな。
「いや、可愛い女の子と付き合ってたかも」
「は?急になに」
「なんでもない!そういえば高橋付き合い始めたんだろ?」
「え!もしかしてあの子?ついに?」
女の子じゃないが、瑛二にはいつも家まで送ってもらっている。
断っても瑛二がそうしたいと言うもんだから。