テキストサイズ

息もできない

第16章 俺に矛先を向けるな(サイドストーリー)

公共の場で名前も知らない男にイかされた俺はベタベタのパンツによる不快感と羞恥心と怒りとがごっちゃになった複雑な心境のまま帰宅した


あいつは誰なんだよ……!!!
喫茶店の店長の知り合いっぽかったことしかわからねえ


あの日から一日経ったけど俺はまだもやもやした感情を抱えていた
仕事中にも関わらず心の中で叫びながら頭を掻き毟る


あーーーーっ!
くそ
イライラする


「中野さんお疲れですか?」


声をかけられてそっちを見ると女性社員がコーヒーを手渡してくれた
俺はにっこりと笑って


「そんなことないよ。ありがとう」


と言った
大して気を使った言葉ではないけど女性社員は顔を真っ赤に染めて嬉しそうに去って行った


あの人誰だっけ?
名前も思い出せないな
一回寝た気がするんだけど……


直に対する性欲を発散するために女性を夜の相手にすることなんて俺にとっては珍しくもないことだ


でも今日は女より男の気分なんだよなー……
ゲイバーでも寄るか


それは別に女性だけに限らず男性も対象に入る
俺はいわゆるバイだ

ストーリーメニュー

TOPTOPへ