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息もできない

第17章 会社に行くのです

「あー腹いっぱい」
「ふふ、お粗末様でした」
「直料理上手いのな」
「一人暮らし長いからね」


食べ終わった後、俺たちはソファに移動して俺は春陽に膝枕してもらっていた


そうだ、忘れるところだった


「ねぇ、春陽」
「んー?」


俺が呼びかけると春陽は俺の髪を撫でながら答える


「あの…俺さ、会社復帰しようかと思うんだけど」


俺がずっと考えていたことを明かすと春陽は驚いた様子もなく聞いてくれる


「新入社員だし……あんなことがあったからってずっと休んでるわけにはいかない、でしょ?」


春陽は優しく微笑むと


「そんなことないよ。いっそ、会社なんて辞めて俺のカフェで働きなよ……って言いたいけど直が決めたことならなにも言わないよ」


嬉しくて
俺は元気良くありがとう!春陽大好き!と春陽の腰に抱きついた


「じゃあ、会社には俺が連絡しとくから」
「え?自分でできるよ」
「俺が知り合いに連絡して休みにしてもらってるって言ったろ?だからその人に言っとくから」
「わかった…よろしく?」
「うん」

少し釈然としない何かを感じつつ頷くと春陽は俺の両脇に手を入れて赤ん坊にするそれのように俺を軽く持ち上げて横に座らせた


「?」


そしてキスを落としてきて


「直と会える時間減っちゃうから、充電させて?」


と甘えてくるから


「俺も……!!」


とその日は甘い夜を過ごした

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