息もできない
第18章 悪いのは誰なのか
「直!?直!!!大丈夫か!?おい!」
圭太が俺を呼ぶ声が遠くに聞こえる
あぁ…やっぱり俺じゃダメだったんだ
って実感してしまったらもうだめで
俺は力の入らない脚を見つめてた
ずっと俺の名前を呼んでた圭太の声とは違う声が遠くの方から聞こえた
「直!!!」
春陽の声に…似てる
いや、本当に春陽の声なのかも
さっきの状態とは違って、脳内は異常に澄み渡ってて思考も働いている
この場を立ち去らなきゃ…今春陽と話せるような状態じゃ…ない…
俺は震える脚に鞭打って無理やり立ち上がった
圭太が暫く支えてくれてて少ししたら脚の感覚も戻ってきた
俺が歩き出そうとすると腕をぐ、と掴まれた
「直!!」
振り向かなくてもわかる
春陽だ
圭太が俺の名前を叫んだ時に気付いたんだろう
俺に気付いてくれたことが嬉しい
なんて思っていたのも束の間で
「谷口さん!!」
と息を切らせて走ってきたのは大崎さんだった
「直、どうした?大丈夫か?」
「谷口さん平気?顔色悪いわ。病院行きましょう」
二人に揃って顔を覗き込まれて自分がすごく惨めに思えてきた
圭太が、俺の事情を知ってるからか二人を俺から引き離した
「俺が家まで送ります」
「谷口さん病院に連れてった方がいいんじゃない?」
「大丈夫です。原因はわかってるので」
「じゃあ念のため明日はお休みしてもらって。そしたら土日合わせて三日は安静にできるでしょ?」
「ありがとうございます」
圭太が俺を呼ぶ声が遠くに聞こえる
あぁ…やっぱり俺じゃダメだったんだ
って実感してしまったらもうだめで
俺は力の入らない脚を見つめてた
ずっと俺の名前を呼んでた圭太の声とは違う声が遠くの方から聞こえた
「直!!!」
春陽の声に…似てる
いや、本当に春陽の声なのかも
さっきの状態とは違って、脳内は異常に澄み渡ってて思考も働いている
この場を立ち去らなきゃ…今春陽と話せるような状態じゃ…ない…
俺は震える脚に鞭打って無理やり立ち上がった
圭太が暫く支えてくれてて少ししたら脚の感覚も戻ってきた
俺が歩き出そうとすると腕をぐ、と掴まれた
「直!!」
振り向かなくてもわかる
春陽だ
圭太が俺の名前を叫んだ時に気付いたんだろう
俺に気付いてくれたことが嬉しい
なんて思っていたのも束の間で
「谷口さん!!」
と息を切らせて走ってきたのは大崎さんだった
「直、どうした?大丈夫か?」
「谷口さん平気?顔色悪いわ。病院行きましょう」
二人に揃って顔を覗き込まれて自分がすごく惨めに思えてきた
圭太が、俺の事情を知ってるからか二人を俺から引き離した
「俺が家まで送ります」
「谷口さん病院に連れてった方がいいんじゃない?」
「大丈夫です。原因はわかってるので」
「じゃあ念のため明日はお休みしてもらって。そしたら土日合わせて三日は安静にできるでしょ?」
「ありがとうございます」